平成10年
月日(曜日) | 8月13日(木) | 天 気 | 晴→雨 | |
産 地 | 愛知県北設楽郡富山村佐太 愛知県北設楽郡東栄町振草稲目鉱山 愛知県南設楽郡鳳来町大島 | |||
収 穫 | 鉄礬柘榴石 − 黄鉄鉱 |
鮎釣りを返上して、友人のKや後輩のM兄弟とどこも以前回ったことのある、愛知県の奥三河の鉱物産地へ採集に出かけました。 我が家を集合場所にして早朝出発し、7時半頃第1目的地の富山村に着きました。ここは今年の1月4日に後輩のM兄を連れて、訪れたことがありましたが、余り良い標本はゲットできていませんでした。採集開始早々、Kが大型の柘榴石を含む脈を発見。そこで、最大5cmほどの柘榴石をいくつか掘り出しましたが、母岩の節理と一緒に割れてしまい99%近くの柘榴を失いました。その後、M弟が1.5cmほどの12面体結晶が多く産出する風化した脈を見つけましたが、直後にKの奇襲に合い大岩の下敷きになってしまいました。その後、再び最初の採集場所に戻り母岩を取りだして割ると、中から6cmの24面体の大型柘榴をゲットしました。そして、夕立による強い雨が降ってきたためやむなく撤退としました。Kは4cmほどの面のしっかりした良品をゲット。 第2のポイントは、昔懐かしい粟代鉱山(稲目鉱山)へ行き、鉱山の様子を見てきました。最近硫砒鉄鉱が全くと言っていいほど出ないと言うことを聞いていましたが、確かに採集できたのは黄鉄鉱のみでした。 第3のポイントは昨年秋にChikaと訪れた大島の黄鉄鉱産地です。ここでは、5mm前後の黄鉄鉱が凝灰岩?中から出るので、M兄弟が一生懸命採集していました。この間YasuとMは帰りの為に仮眠をしていました。(現地については昨年の採集記を参照) 途中、車のオイルが切れてしまうトラブルが発生してしまったので、帰宅したのは12時半頃でした。 |
月日(曜日) | 8月10日(月) | 天 気 | 曇 天 | |
産 地 | 長野県下伊那郡阿智村春日鉱山 長野県下伊那郡阿智村阿智川鉱山 | |||
収 穫 | 灰重石、灰鉄柘榴石、灰鉄輝石 − |
最終日は、文献で見つけた産地にトライしてみました。春日鉱山はなかなか発見できませんでしたが、苦労した末に何とかポイントにたどり着くことができました。ここは、岩が非常に硬く、なかなか鉱物を取り出すのに苦労しましたが、2mm前後の灰重石が柘榴石の中に入ったものをいくつか採集できました。すべて断面でしたが、運良く1つだけ1辺が2mm程の8面体結晶が付きだした標本もありました。灰鉄輝石は、表面に黒変した結晶の頭がいくつか見られましたが、なかなかうまく採ることができませんでした。柘榴石はきれいな菱系12面体結晶で艶も良かったのですが、慌てていたために小さなものしか採集できませんでした。しかし、大きいものでは3cm近いものも見られたので今後が楽しみです。 2つ目の産地も比較的近くにありそうなので、必死に探しましたが地名さえ分からない状態でしたので、村内の図書館でいろいろと調べ、地名と村内のだいたいの位置までは分かりましたが、ポイントを見つけることができませんでした。 帰り道、蛭川の石切場に寄りましたが、夕方と言うこともありピンポイントで1箇所だけ覗きました。運良くやや大きめの余りマニアに喰われていないガマが置いてあり、多少の水晶や長石をゲットすることができました。 |
月日(曜日) | 8月9日(日) | 天 気 | 曇 天 | |
産 地 | 埼玉県秩父郡大滝村大黒秩父鉱山道伸窪坑 埼玉県秩父郡大滝村中津川渦の沢 | |||
収 穫 | 黄鉄鉱、水晶、水酸エレスタド石 燐灰石、水晶 |
この日は友人のKを講師として迎え、秩父鉱山の案内をしてもらいました。道真の黄鉄鉱産地は、産地へ通じる沢に枝打ちした枝や倒木が所々山積みされていて、おまけにブッシュもひどかったため、産地に着くのが大幅に遅れてしまいました。現場では参加者が金の粒に歓声を上げて採集に夢中になっていました。2時間ほどで参加者は1cm角程の結晶をいくつかゲットしていました。Yasuは2cm程の中型を5つほどゲットしましたが、表面の錆が強かったのが玉に瑕でした。 午後になり、講師役も解任され、参加者は観光に向かい、我々は別行動で中津川の燐灰石採集へ出かけました。はじめ産地に着いたときは疲労で身体が言うことを聞いてくれませんでしたが、Kが剥がした岩になかなかのものが付いていたので、それからは2人とも真剣に堀始めました。しかし、かなり薄暗くなってきたために見にくく、多くの結晶を潰す羽目となりました。結局、標本として見れるものは2cm程の結晶を3つゲットできたにとどまりました。 |
月日(曜日) | 8月8日(土) | 天 気 | 曇 天 | |
産 地 | 長野県諏訪郡富士見町 山梨県塩山市竹森 | |||
収 穫 | 角閃石、輝石 水晶 |
この日は、鉱物教室の講師役として富士見町の角閃石と竹森の水晶産地を案内しました。まず富士見町は、崖の様子が以前と随分違っていたために、はじめ迷ってしまいましたが、角閃石を含んだ転石を見つけて、何とか現場を探すことができました。しかし、何しろ地味な産出鉱物で、産地の約3分の2ほどが植物で覆われてしまったために、なかなか角閃石を発見できませんでした。しかし、30分ほどの採集でしたが、多少の収穫を得ることができ、ポイントを移動することにしました。 次の目的地は、関東地方で有名な竹森の水晶採集です。ここでは、無色透明な水晶の結晶片が多く点在していたため、参加者の採集意欲も高くなり、皆黙々と水晶を拾っていました。この日は表面採集で2〜3cm程の形のいい水晶が比較的簡単にゲットでき、少し掘るだけで草入りや5cm程の水晶をゲットした人もいました。 |
月日(曜日) | 5月4日(月) | 天 気 | 曇 天 | |
産 地 | 島根県八束郡美保関町小浦ヶ鼻 鳥取県日野郡溝口町藤屋樋ヶ谷 | |||
収 穫 | 葡萄石、バビントン石 水晶 |
この日は有名な小浦ヶ鼻の葡萄石をゲットしに行きました。近くの広場で夜車中泊し、目覚めたのが朝の7時。これはいかんと急いで支度をして現場へ向かいました。近くでは何人もの人が磯釣りを楽しんでいる(うらやましい!)中黙々と石を割りました。しかし、有名産地だけあって、いい部分は先人によりほとんど喰われた状態でした。葡萄石はあっても色が悪く、本当にマスカット色のものは小規模なものしか有りませんでした。しかし、最後に一割りしたところから小規模ですが晶洞があらわれ、何とか1つゲットすることができました。バビントン石は、小型のものは多かったのですが、標本になるサイズは1つ手に入れることができたにとどまりました。 次の目的地は紫水晶で有名な藤屋でした。ここは、はじめから収穫は諦めており、現地を一度見に行くつもりで出かけました。詳しい資料は有りませんでしたので、近隣の図書館で資料を集めて現地へ向かいました。現場はなかなか見つかりませんでしたが、近くの川で同行のものが長さ5cm程の平行連晶した煙水晶の先に紫水晶が被ったものを1本ゲットしました。その後周辺を探し回りましたが、わずかに数面の面がある石英が見つかっただけで、あえなくリタイアとなりました。帰りがけに近くの林道でMAX1cm程ですが透明感のある長石の入った安山岩の脈を見つけいくつかキープしてきました。 帰りはいつもよりやや早く、18時頃現場を出ましたが、GWと言うことで何カ所か渋滞に巻き込まれ、道の選択も悪かったため、家に帰宅したのが夜中の3時になってしまいました。 |
月日(曜日) | 5月3日(日) | 天 気 | 曇 天 | |
産 地 | 山口県阿武郡阿武町木与 山口県阿武郡阿武町宇久 | |||
収 穫 | ? ルチル、綱玉等 |
今回も直前の採集場所(出発の数分前)決定とあって、かなり強行軍でした。目的地は本州の最西端の山口県。昔のしかも簡単な情報だけを頼りに、現地へと向かいました。高速道等を乗り継いで、約650kmの長旅。0時に出発して現地に着いたのが12時過ぎていました(途中4時間ほど仮眠しましたが)。早速第1ポイントへ。ここは、二次鉱物(初めて聞いた名前のため忘れてしまいました。)が、分解した黄鉄鉱中から採れると言うことですが、何せどんな特徴の鉱物か全く分からずに行ったために、現場はすぐに見つかりましたが、かなりの苦戦を強いられました。結局それらしき鉱物をいくつかゲットしてきましたが、現在の所は鑑定待ちと言うところです。 続いて第二ポイントの方は、第一ポイントで時間を費やしすぎ、情報でもあまり期待できないと言うことでしたので、とりあえず寄ってみるかという気持ちでいきました。ここは昔の採石場跡があり、今は廃棄物の投棄場所になっています。現場に着くと数日前に掘ったと思われる現場が二箇所有り、そのうちの一箇所から金属鉱物らしきものが転石中に含まれていました。露頭にも同じようなものがわずかに密集しており、とりあえず採っていくことになり、周囲から根こそぎはずしてもってきました。また、綱玉と思われるものもその周囲から見つかり、これもいくつか採集してきました。何れにしても日暮れまでにほとんど時間がなかったため、急いで撤退してきましたが、後の鑑定の結果、ルチルとコランダムと言う結論に達しました。 |
月日(曜日) | 1月24日(土) | 天 気 | 雪 | |
産 地 | 岐阜県恵那郡蛭川村薬研山 | |||
収 穫 | 綱玉、鉄重石、紅柱石 |
2年前の1月4日にKと採集に出かけた、コランダムで有名な薬研山へ再度採集(4回目)に出かけることにしました。本当ならば前回の直後にもう一度出かけるはずでしたが、花粉症のYASUは春になったらと言い続けて、とうとう2年が過ぎてしまいました。 1回目の最西部のポイントと2回目の砂防ダムのポイントは何れもボウズでしたが、3回目の前回は1つだけ母岩を見つけその中から最大4mmを筆頭に10個近くのコランダムを得ることができましたので、今回はポイントも岩のタイプも分かっていることだと、前途洋々たる気分で出かけました。 出発時間が遅かったため中央自動車道を使って恵那に向かっていると、天気予報通り雲行きが怪しくなってきました。恵那にはいると付近は雪景色。オイオイと思いつつ木曽川を渡るといきなり激しい雪、雪、雪・・・・・^_^; もはや、鉱物採集と言うよりスキーをしにきたか?と言う状態でした。それでも、とにかく行ってみようと、現地に向かいました。 現地に着き、車から降りるとやっぱり寒い!素早く準備をしてポイントへ。雪道を進んで何とか前回のポイントにたどり着くと現場は前回のままの状態でした。早速、表面の雪をかいて採集にはいると、すぐにコランダムタイプの岩を2つ発見!ワクワクしながら割ってみるとそこには紅柱石の結晶ばかり・・・・・絶句。気を取り直して掘り続けるもなかなかコランダムを発見できない。そうこうするうちに昼も過ぎてしまい、ふと気が付くと昼食を車にわ・す・れ・たことに気づき再び絶句。コランダムは出ない、飯はないで呆然として手元にあった石を割ってみると。な、なな、なんと、5mmほどのコランダムがピカーッ!急いでその周りを割ると数個のやや小型のコランダムが付いていました。その後Kとコランダムを数個手に入れた所で日が沈み、あえなく撤退することになりました。 今回のものは、前回の時と岩のタイプが少々違っていて、このタイプは色が少々薄いようです。また、結晶の周りがやや硬かったです。 |
月日(曜日) | 1月4日(日) | 天 気 | 晴 天 | |
産 地 | 愛知県北設楽郡富山村佐太 長野県下伊那郡阿南町上和合 | |||
収 穫 | 鉄礬柘榴石 |
昨日の採集から帰宅して、風呂へ入り、ベットに横たわったのも束の間。後輩のAMからTELがあり、家を4時に出発しました。初めの目的地は、愛知県の最果て佐久間ダムで有名な、富山村です。この産地は古くから知られていた産地でピンポン玉大の柘榴石がザクザク採れます。現地に7時に着き先ずは仮眠をと思い横になってふと目を開けると、既に10時半を回っていました。夜中から降り続いていた雨も小康状態になったので、準備をして現場へ向かいました。現場に着くと、沢には柘榴石を含んだ片麻岩が所々に落ちていましたが、それには目もくれず露頭へと急ぎました。 現場に着くと、予想を遙かに上回る柘榴石の数に胸が高鳴りました。とりあえず手元に落ちている石から割ることにしましたが、出てくる出てくるでその石だけで小1時間費やしてしまいました。 この露頭はいろいろとタイプの違った柘榴石が産出していますが、一番ほしかったエッジの比較的シャープな大型の柘榴石は手に入れることができず、今後の課題となりました。 次に目指すは、阿南の柘榴石。途中道に迷いましたが現場へは3時過ぎに到着。しかし、目的の大型柘榴石の転石を見つけることができず、ここでは小型の1cm以内のシャープな結晶のみを手に入れ、撤退することとしました。 冬とあって近くは一様に白い世界。しかし、暖冬と言うことで道路にはほとんどと言っていいくらい雪が残っていませんでした。 |
月日(曜日) | 1月3日(土) | 天 気 | 晴 天 | |
産 地 | 滋賀県甲賀郡石部町灰山 滋賀県伊香郡西浅井町 | |||
収 穫 | ヴェゼリ石、水亜鉛銅鉱 煙水晶、微斜長石 |
毎年1月2日に行う、正月の定例会をYasuの都合で今年は3日に行いました。目的地はベゼリ石で有名な灰山。この目的地についてはJ氏とKが話し合って決めましたが、一度は行ってみたい産地の一つでした。 朝7時半にKが迎えにきてくれて、8時半にK氏の家に集合。東名高速をとばして、目的地へは10時過ぎに到着しました。初め場所を間違えていましたが、京都のYさんが現場に駆けつけていて下さったので、事なきを得ました。さて、現場はかなりかなり彫り込まれていると聞いていましたが、”ちんの峠”や”福岡鉱山”等のような壊滅的な状態ではなく、比較的掘りやすい状態でした。一応表面に落ちているヴェゼリ石を確保してから掘り進むこと50cmほどでヴェゼリ石の染みを発見。続いて石灰岩の表面についた青色のヴェゼリ石がKの堀場からザクザクと出てきました。 続いて12月30日の夜、採集の帰りにアタックして見事に場所が分からず撤退した、琵琶湖北部の花崗岩(マサ土)の採土場へ向かいました。ここは、風化したマサ土の中に晶洞が運良く出ていれば、何kgと言う水晶や長石がとれる可能性がある場所です。 ところが、この日は移動時刻とUターンラッシュが重なって、のろのろ運転。結局現場に到着したのが、午後8時になってしまいました。暗がりの中懐中電灯の光を頼りに捕れた獲物は、何とか3cm程度の水晶と、5cm程の長石がそれぞれ1個ずつでした。採集を終えて、K氏の自宅についたのが23時半。その後K氏のご自慢の標本を見ている内に時間が過ぎてしまい、帰宅したのは夜中の2時を回っていました。(あー、翌日が大変!) |