須原地内


 須原地区は中央漁業協同組合管内最上流部に当たる地区で、洲原神社付近の長良川は大きな蛇行域になっています。このような場所は国道から離れているために、外来者より地元の人たちが通い詰めているポイントが多くあります。川相は変化に富んでおり、狭い地域ながら瀬と淵が交互にひしめき合っていているので、ポイントの選択に迷う地区の一つです。


国土地理院刊行地図使用許可済(2万5千分の1:苅安)
No. ポイントの解説
@  中央管内最上流部のポイントで、底石は岩盤の瀞場。小型の鮎が多いが、静かに泳がせれば数がのばせます。比較的浅くて広いポイントですが、立ち込んでしまうと散てしまうため、岸から長竿で攻めるのが原則です。
A  "加六ヶ瀬"の瀬肩から瀬尻にかけてのポイント。普段は流れの緩いチャラ瀬〜早瀬となっているが、少し水が高くなるだけで押しの強い早瀬〜急瀬となる。駐車場や入川路、足場のことを考えると、左岸からの釣りになりますが、右岸川の方が釣り人の人数が少なくポイントを独り占めできると思います。
 岩盤が主体で、多くの溝状の窪みができていてその溝にまずまずの型の鮎が潜んでいます。細糸に背針を付ければ余裕で潜りますので。上から順に釣り下っていくといいと思います。ただ、解禁当初に数が出るようですが、近くに大きな淵がないためか、中盤の渇水期の釣行ではあまり良い思いをしたことがありません。
 東海北陸自動車道の下は深瀞になっていて泳がせのポイント。左岸からは長手尻で対岸の岩盤の周りを攻めます。ここは右岸は多少釣りづらいかもしれません。
B  "山の神瀬"で用水路の取水口から下へ続く早瀬のポイント。底石は岩盤や大型の玉石からなり大石の石裏を背針仕掛けで狙います。玉を付けての引き釣りは底石がごつごつとしているのでこすれに十分注意して攻めて下さい。
 ここ小どちらかというと前半から中盤に狙いたいポイントだと思います。
C  "みがき瀬"の神母橋の下へ流れ込んで行くポイント。ここも、岩盤と大石が入り交じり良型鮎が期待できる。右岸はブッシュになっており、主に左岸からの釣りになります。
 上流部は変化に富んだポイントで、玉や背針をうまく使い分けて広い範囲を攻められれば数も期待できます。
 下流部は流芯が右岸に寄った押しの強い深瀬で玉をつけての引き釣りで良型鮎を狙います。両岸から攻めようと思えば攻められますが、足場が悪いため取り込みには十分注意して下さい。
D  神母橋からは"マキジメ淵"で、両サイドはごつごつした岩盤からなり、足場が悪いため余りお勧めはできませんが、岩盤の間から進入して泳がせ釣りで攻めることができます。終盤は淵特有の大鮎が居着いているかもしれません。
E  "小瀬"から"小砂場淵"までは右岸に玉石、右岸は岩盤帯の深瀞で、主に左岸側から岩盤帯に居着いている良型の鮎を狙います。Chika曰く「岩盤に居着いた鮎は、初めなかなか釣れないけど、1匹釣れればその後数匹は続いて釣れる。」と言うことだそうですので、ねばり強く攻めることが第一のようです。もちろんあまり大ぴらに人影を見せないようにして下さい。大型ほど敏感に反応して散ってしまいますから。
F  上流部は"チョウシ瀬"の早瀬〜急瀬。左岸よりは岩盤帯の間を抜け、右岸よりは玉石帯からの落ち込みになる。ポイントは左岸側で、玉を付けて流芯を狙うか、背針を付けてたるみを攻める。瀬尻は"コウド淵"へ流れ込み大鮎のポイント。左岸の岩盤の上に乗るか減水時は右岸から立ち込み太仕掛けで岩盤の間を探り釣り。右岸側からは瀬上の瀞場で泳がせ釣り。長手尻で中央にある岩盤帯を狙う。
 下流部は"コウド淵"で、右岸からの泳がせ釣り。水深があるので囮をしっかりと沈めて攻める。また、ポイントが広いのでできるだけ一箇所で釣らずに移動しながら広く探るといいと思います。
G  "せばと"は深瀬で押しがやや強く、囮によっては玉を付けてしっかりと沈めて引き釣りで攻めます。これより下は両側岩盤帯の淵で岸からの釣りはほぼ不可能。上河和橋下の瀞場は時期によっては小型の鮎がうようよ群れていますが、あまり釣りの対象にはならないと思います。ただし、Mさんは、"ヒガン瀬"上の瀞場で1日に30匹ほど掛けたことがあるそうなので、状況次第では無視できないポイントのようです。
H  上河和橋下の2本瀬で、左岸側は主流"ヒガン瀬"の一級ポイントで早瀬〜急瀬。右岸側は分流で傾斜の強い急瀬。平水以下ならば中州からも釣ることができます。
 "ヒガン瀬"は大きく分けて2つの瀬からなる。上流部は早瀬で平水以下ならば背針を付けて半泳がせ釣り、高水時は玉を付けての引き釣りになります。底石は人頭大の石でたるみはほとんどないので、掛かったら下流部の急瀬へ下られないように注意して下さい。
 下流部は段々の急瀬で流れは速いですが、所々にたるみがあるので、そこへ背針を付けた元気のいい囮をくぐらせると即強い魚信で竿が絞り込まれます。特にこのポイントはすぐ足下でもつれることがあり、囮を交換して手を離した瞬間一気に下流へ走られたことが過去何度もあります。
 一番下の落ち込みは急に深い淵になっていて岩壁には鮎がたくさん居着いています。流芯を避けて泳がせ釣りで狙いますが、足場が悪いので注意して下さい。
 右岸側の分流は水量は少ないですが、流れが強く場所によっては玉を付けてもなかなか思うように囮を沈めることができません。狙いは瀬脇のたるみですが、掛かって下がられると手に負えなくなりますので、即引き抜くことを念頭に入れて臨んで下さい。
I  "矢走淵"は左岸よりにポイントがあり、左岸の岩盤の上から直下を攻めるか右岸から立ち込んで長竿長手尻で泳がせて攻めます。底石は小石が多く、鮎の方も小型が多いようです。
J  "ゴイド瀬"は、"三連岩"を中心とした深瀬。両岸を岩盤に挟まれていて、両岸から竿を出すことができます。
 "三連岩"上は流れの中央に岩盤の膨らみがあり、川底には程良い大きさの玉石が敷き詰まっています。底付近は見かけより押しが強いので、細糸仕掛けで泳がせるか、小さな玉を付けて囮をしっかり沈めて釣ります。底石には小型の鮎がやや多いようなので、狙うなら良型鮎の居着く岩盤周りの方がいいと思います。
 "三連岩"の岩盤の脇はこの付近でも特に大型鮎の居着く場所で、生きのいい天然が手にはいると立て続けに釣れることが良くあります。すぐ下は少し押しが強いため細糸は避けた方が無難だと思います。
 "三連岩"下は右岸は岩盤の瀞場、左岸は一抱えほどのいい玉石が続いています。右岸からは長手尻にして泳がせれば小型ながら数が稼げます。左岸からは背針か小さな玉を付けて玉石周りを丹念に攻めていくとまずまずの型の鮎がコンスタントに釣れます。尚、昔からこの付近は夏の平日に行くと地元の麦わら帽子のおじさんが自転車でやってきて面白いように鮎を掛けていきます。仕掛けはナイロンの通しに小さな玉を付けて引き釣りですが、同じ場所で同じように釣っても、いつも半分程度しか釣ることができません。
 "ゴイド瀬"下は右岸に岩盤のあるかなり深い淵で岩盤の上から泳がせて、岩壁に着いている鮎を狙うことができます。
K  この付近は洲原神社の裏にある中州(と言っても表面流は通常は左流しかありませんが)横のポイントです。このポイントは平水時には旧道から中州上の崖を降りて、瀬通しをして中州へ渡ることができますが、高水時には洲原神社裏に車を停めて足場の悪い岸を延々と歩かないとたどり着けません。
 一ノ瀬は勾配の急な早瀬で、通常は背針を付けて石裏を攻めますが、左岸よりの流芯は玉を付けないと攻められない時もあります。すぐ下流の瀞場は泳がせ釣りのポイントですが、渇水期はあまり数が出ないように思います。
 二ノ瀬はチャラ瀬で水深が浅く型はあまり大きくありません。どちらかというと高水時に狙った方がいいポイントです。
L  Kのポイントから数えると三ノ瀬に当たります。底石は人頭大の石が多く急瀬。平水以下でも流芯は絞られるため流れが強く、元気のいい囮でないと攻められません。流れが比較的長く、高水時は下の淵へ一気に流れ込んでいきます。
 瀬の部分は瀬脇か大岩のたるみで元気のいい囮を手に入れてから背針か玉を付けて流芯を攻めます。大岩のたるみは泳がせ釣りで。そして見逃せないのが平水時から渇水時の瀬の下流部の瀞場で、泳がせ釣りで攻め数を稼ぐことができます。
M  三ノ瀬の下流部にある淵は水深があり、右岸の岩壁には大型鮎がうようよ居着いていることがあり、Chikaはここで尺近い大鮎をバラしてしまいました。長手尻にして泳がせ釣りで岩壁や底石を狙います。
N  大きな玉石がごろごろ敷き詰まっている瀞場。泳がせ釣りの格好のポイントで、長竿長手尻で広い範囲を攻めれば釣果も上がると思います。ただ、水深がないいため渇水時には避けた方がいいポイントです。
O  洲原橋上にある淵から瀞場で底石は岩盤の上に玉石が点在。淵は岸壁を這わせるように泳がせると、居付きの良型鮎が一気に竿を絞り込みます。また、岩盤のテラス上には型がやや小ぶりですが、群れ鮎がコケをはんでいて、元気のいい囮を泳がせると入れ掛かりになることがあります。
 下流部は洲原橋に掛けて瀞場になっており、泳がせ釣りのポイント。橋から見ると、所々アカ付きのいい場所に、居付きの鮎が居ます。ここも型が小ぶりで数はあまり出ません。橋の下はちょっとした瀬になっていて、引き釣りが楽しめます。やはり型は大きくありません。
P  通称"学校下"のチャラ瀬。解禁当初は人も多く、小型ながら数釣りができるポイントです。細糸の泳がせ釣りで攻めれば1日楽しめます。ただ、河床が小型の玉石で伏流水が多く、渇水時には水深がほとんどないためアカ腐れが激しく釣果が出ません。どちらかというと、高水時に有利なポイントになります。特に濁流後水が締まってすぐぐらいが狙い目と思います。




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